春日神社

春日神社

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 春日神社は平安時代初期の807年(大同2年)に創建されたと伝えられ、神号は「新山明神」で、御祭神は健御雷命・伊波比主命・天津児屋根命・比売命の四柱が鎮座しています。慶長14年(1609)に社殿が建立され、社殿内に舞台も設えられました。延宝2年(1674)藩主酒井忠義公が本殿を造営され、また元文4年(1739)に拝殿を造営して現在に至っています。享保12年(1727)には「黒川村四所大明神」という神号を用いています。明治8年(1875)神仏分離令により春日神社と改名したが、寛政5年(1793)開帳能興行の辻札に「春日四所明神」と記した文献があり、「春日」と明記された最初のものです。

歴代領主の信仰も篤く、鎌倉時代(13世紀)より室町時代(16世紀)にかけて庄内地方を支配した武藤氏は、社殿の造営・土地や祭具などを寄進したことが古い記録や遺物に残っています。天正18年(1590)上杉景勝は新山明神を修築し、文禄年間(1592~1596)には本殿・拝殿を再興しています。その後最上義光が庄内を領有すると、慶長17年(1612)には社領地を定めた黒印状を発行しています。元和8年(1622)庄内藩主となった酒井家の入部後も最上氏の黒印状の社領地を認め、神事能を藩の式楽として保護し、城中での上覧能のたびに能装束・能面・道具類の寄進を受けています。

例祭・行事は次の通りです
1月 1日 「歳旦祭」
2月 1日 「元朝祭(王祇祭)」《神事能奉仕》
画像 0212月 2日 「大 祭(王祇祭)」《神事能奉仕》
3月21日 「春季皇霊祭」
3月23日 「祈年祭」《神事能奉仕》
5月 3日 「例大祭」《神事能奉仕》
6月30日 「大 祓」
8月20日 「風 祭」
10月22日 「昇格記念祭」
11月23日 「新嘗祭」《神事能奉仕》
12月15日 「霜月殿祭」
12月30日 「大 祓」

式年祭…20年ごとに行っていますが、平成30年がその年にあたり、5月3日の例大祭に行われます。

六所神社
出羽国延喜式内社の月山神社・大物忌神社・由豆佐賣神社・小物忌神社・遠賀神社・伊底波神社の六社を勧進し、黒川村の総社として創建されたと伝えられています。現在は春日神社の摂社となっており、王祇祭はこの六所神社の祭礼とも云われ、12月15日には王祇祭事始めの「霜月殿祭」が執り行われています。

寺尾山法光院
法光院1仁寿元年(851)に羽州国郡司藤原常嗣が黒川の古都(古塔・古戸)の館に寺を建立し宝光院と称したことが始まりと云われ、創建以来春日神社の位置する寺尾山一山の別当職にあったため、寛文3年(1663)に永樂寺のあったといわれる現在地に移されて法光院と呼ぶようになったと伝えられています。
王祇祭で稚児の舞う「大地踏」の言い口に「寺尾山」「永樂寺」の唱えがり、春日神社と密接な関係にあることから歴代の大泉庄(庄内)領主の崇敬も篤く、酒井藩主は一貫して寺尾山の執行別当の地位にあり、酒井家の祈願所として度重なる参拝代参等がありました。寺尾山一山は神仏混淆の代表的様相を呈していたが、明治元年(1868)の神仏分離令により明治8年(1875)春日神社と分離しました。以来真言宗智山派に属し、現在は黒川・たらのき代・宝谷地区等の祈願寺として信仰篤く今日に至っています。
出羽国庄内三十三番所の一寺院として古くから多くの信者の参詣を集め、庄内札所第七番として霊験に浴しています。また、第二次大戦後、平和観音第二十八番札所として大戦中空しく散華した戦傷病死者のために供養しています。さらに、庄内には数少ない秘仏歓喜天が祀られ、縁結びや出産と子育ての願望、女性の精神信仰として、地元は勿論遠方からも参詣に訪れる人も多く、郷土安穏・五穀豊穣・万民快楽を祈願しています。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA皇子塚(みこ塚)
春日神社境内東側奥の末社の間を抜けると、四方を柵で囲まれた塚があります。一説に後小松天皇第三皇子の小川宮の御陵と云われ、従者が里人に猿楽を教えたのが黒川能の起源とされています。明治十四年に発掘をしたところ、土瓶2個が出土しその下に大盤石が見つかったが、氏子から異議申し立てがありそれ以上は発掘しませんでした。

帝王山松樹院
小川宮の行宮跡を寺院としたものと伝えられているが、火災で全焼し寛永7年(1630)龍蔵寺(旧鶴岡市内)二世建翁が開山したと云われています。

天王山牧童院
小川宮の乗用した車を引いて供奉にきた牛飼いの童子の庵跡と云われているが、寛永3年(1626)に龍蔵寺二世建翁が開山したとされています。

王祇会館館長 上野由部 記

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